アニメーションのタップ史リンク集
『なつぞら』に登場したセルにタップ穴が無いことが話題になっていました。
関連情報を簡単にまとめておきます。
https://twitter.com/seijikanoh/status/1125221734230028288
https://twitter.com/katabuchi_sunao/status/1125223546270040065
https://twitter.com/seitenhyohyo/status/1125273533859241984からのツリー
https://twitter.com/gangrigangri/status/1125902630771777537
1943年の下川凹天の本の記述。
1937年の『カツラ姫』では二穴上タップが使われています。
『色彩漫画の出來る迄』は、大藤信郎『カツラ姫』制作のドキュメンタリーです。監督:荻野茂二、1937年。
色彩漫画の出來る迄 | 作品詳細 | 日本アニメーション映画クラシックス
東映長編研究 第4回 永沢詢インタビュー(2)
『白蛇伝』でのタップについて言及あり。
日本漫画映画の全貌: a complete view from their birth to "sprited away" and ... - Google ブックス
『白蛇伝』でのタップについて言及あり。
大塚康生氏講演 「日本のアニメーションに期待すること」(2)
東映動画初期の角合わせについて言及あり。
アメリカのタップ史については、こちらの英語ページで解説されています。英語では「タップ」ではなく「peg」です。
Evolution of a Peg | Animation School Daily
Thought You Had Animation Pegged? Not For Much Longer ! - Print Magazine
Cartoons from Carpenter-Goldman Laboratories |
三穴タップを発明したフランク・ゴールドマンに関する記事。タップのことは書かれていません。
The Art and Inventions of Max Fleischer: American Animation Pioneer - Ray Pointer - Google ブックス
フランク・ゴールドマンと三穴タップに関する記載のある書籍。
『増補 アニメーターズ・サバイバルキット』(リチャード・ウィリアムズ)の「タップは上か下か」によれば、ディズニー社は下、ワーナー社は上とのこと。
https://twitter.com/itarusaito/status/971568671603671040
「ドイツは元々上タップだった」とのこと。
https://twitter.com/castle_gtm/status/1137757070009094144
こちらのツイートで知ったのですが、『東映動画長編アニメ大全集』上巻50ページに、藪下泰司氏のタップへの言及あり。
「角あわせの動画をタップ穴のあるセルに転換」とのこと。
鷺巣さんにお聞きしたタップ穴の変換期 その1 - アニメに感謝
鷺巣さんにお聞きしたタップ穴の変換期 その2 - アニメに感謝
鷺巣さんにお聞きしたタップ穴の変換期 その3 - アニメに感謝
穴の数ではなく、穴の形の変化について。
【A】この頃はディズニースタイルを取り入れて、紙位置は角(かど)合わせで決めていました。
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年6月5日
机に角を合わせる道具を置き、それに紙を合わせていました。その後、3つ穴タップが導入されましたが、ドラマでは「白蛇姫」の次の漫画映画から使用することにしています。
『なつぞら』公式アカウントのツイートがありました。
「その後」がいつを指すのか分かりにくいのですが、たぶん、『白蛇伝』途中でのタップ導入説は知った上で、ドラマでは次作から導入という設定にしたということだと思われます。
不思議なのは、「ディズニースタイルを取り入れて、紙位置は角(かど)合わせ」という部分です。
次の記事によれば、ディズニーでは2穴(1927-1935年)5穴(1935-1951年)を経て、1951年から3穴タップを使っています。
Disney Fields versus ACME Fields