『セクシー田中さん』事件での日本テレビの説明がわかりにくい件


セクシー田中さん|日本テレビ
こちらのページに、次のような説明があります。
「最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております」

原作者の芦原妃名子さんの説明によれば、ドラマ『セクシー田中さん』の問題は、原作者が大幅改変は許諾していないのに大幅改変が行われようとしたことです。
脚本は芦原さんにより問題点が修正されたので、大幅改変は未遂です。
決定原稿は原作者本人の修正を経て出来上がっているので、原作者から見てOKなのは当然のことです。
日本テレビの説明は、初期段階のプロットや脚本の問題に触れずに、決定原稿に関して「許諾」という(嘘ではないがやや不自然な)言葉を使うことで、許諾関係で問題がなかったかのような印象を与える文章になっています。

【会見詳報】日テレ社長「極めて厳粛に受け止め」◆契約書はどうなっていた?「セクシー田中さん」問題:時事ドットコム

日本テレビの記者会見では、この件に関して次のようなやり取りがありました。

「  ー死去当日に日本テレビから出されたコメントの中では、「最終的に許諾をいただけた原稿」を前提に放送されているとあった。これは、この時点でどういう根拠があって発信したのか。

 福田専務:根拠があるので、あのような申し上げ方になった。

 石沢社長:私も冒頭で申し上げた通り、しっかり公表できることについてHPでご報告申し上げたということですので、報告できる話として公表しております。」

この質問は、日本テレビによる表現に引きずられています。
すでに述べたように、決定原稿がOKなのは当然のことで、問題なのはそれ以前の部分です。
そして、それに対する回答も、嘘ではないが不自然なものになっています。



最後になりますが、芦原妃名子さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

 

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