「まなざす」という動詞



「まなざす」という動詞が話題になっていたので少し調べてみました。

ツイッターを検索すると、栗原裕一郎氏の調査があります。
まなざす from:y_kurihara - Twitter検索
2013年の時点で、確認できた最古の用例は、1960年の倉橋由美子「密告」とのこと。

Googleブックスでも検索してみました。
T?hoku Daigaku Bungakubu kenky? nenp? - Google ブックス
「まなざしは、単に、まなざされたものを客休として成り立たせるものに過ぎない。」とあります。
現物を確認する必要がありますが、1956年の用例です。

戦前の文章に「眼差す」という表記は結構あるのですが、大部分は「めざす」という読みだと思われます。
現在の「まなざす」と直接つながらないとは思いますが、古い用例としては次のものが見つかりました。

厨川白村全集 - 厨川白村 - Google ブックス
「まなざすかたは猶も精舎よ」。
シラーの詩「騎士トッゲンブルク」の厨川白村訳です。