「ぞめる」と「ばえる」


先日、松岡昌宏さん出演の白髪染めコマーシャルを見ました。
決めゼリフは「つべこべ言わずに染めちゃいな」。「そめちゃいな」じゃなくて「ぞめちゃいな」です。
「白髪染め」の「染め」は、連濁で「ぞめ」になっているわけですが、「染め」単独なのに連濁させる違和感で印象を強めようということでしょう。


メンズビゲンワンプッシュ15秒 ワンプッシュでいかにも感ゼロ!篇


同じような、単独なのに連濁する例には、「今年の新語2018」大賞の「ばえる(映える)」があります。
「ばえる」は、あえて連濁させている人だけではなくて、本来の読み方を知らない人もいそうです。
2018年の選評|三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2018」
新語大賞の「映(ば)える」、新聞で使ってた? | 毎日ことば

去年「ばえる」が話題になった際、単独なのに連濁している例ってほかには無いんだろうかと思って調べたんですが、見つけることができませんでした。
改めて探してみると、次のページが見つかりました。「漬けマグロ」を例に挙げたツイートの紹介とともに、「ズリ(砂擦り)」と「ブクロ(池袋)」が挙げられています。
「今年の新語2018」大賞「映える(ばえる)」、「第九」の仲間説

複数の例があるのなら、それを表す言葉があってもよさそうですが、あるのかどうかは分かりませんでした。
言葉を作るのであれば「独立連濁」なんてどうでしょうか?