【メモ】「これは○○の分!」

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togetter.com

去年このtogetterのコメント欄に書いたことに、少し付け加えて書いておきます。これといった発見はないのでメモ程度です。

『TV Tropes』で検索すると、次のページが見つかります。
And This Is for... - TV Tropes

『TV Tropes』は大量の例が集まるので起源調査をするのに便利なんですが、残念ながら年代があまり書いてありません。
ざっと見たところ、古いものとしては『三銃士』(1844年)のほかに、『シャー・ナーメ』(1010年完成)と紀元前の『アエネーイス』があります。
シャー・ナーメ - Wikipedia
アエネーイス - Wikipedia

とりあえず、『アエネーイス』についてだけ調べてみました。
『TV Tropes』には、「Aeneas gets angry, says (roughly), "This is for Pallas!" and kills him.」とあります。
「This is for Pallas!」だとそれっぽいんですが、「roughly」とあるので本当にそう言っているのかがわかりません。
ラテン語原文をGoogle翻訳にかけてもよくわからなかったので、翻訳を確認しました。
小野塚友吉訳では「これはパラスの一撃だ。」、杉本正俊訳では「貴様を討って取る者はパラースなり。」となっています。
「パラスのための一撃」ではなく「パラスが振るう一撃」という意味のようです。
「これは○○の分!」の解釈にもよりますが、ニュアンスが違うかもしれません。

「これは○○の分!」は○○が一人の場合でも成り立つのかという問題もあります。
「これは○○の分!」のポイントは、個別の攻撃を個別の人物に紐付けることにあると思いますが、○○が一人だと、人物と紐付けられているのが個別の攻撃か攻撃全体かが明確でなく、「○○の仇!」と言うのとあまり違わないような気もします。

ここまでの内容を書いた後に、『刑事フォイル』の最終回「エリーズのために」を観ました。
感想サイトを見て知ったのですが、冒頭の「エリーズの仇だ」というセリフは、原語では「This is for Elise.」です。

日本語だと、「○○の仇!」と「これは○○の分!」はかなり違う表現ですが、英語では、どちらも「This is for ○○.」と表せるわけです。
英語やそれに近い言語では、「これは○○の分!」は、自然に生まれてくる発想なのかもしれません。