「共感的羞恥」は中国語では「尴尬症」(学術的には「共情性尴尬」)
日本では、去年から今年にかけて、共感的羞恥(共感性羞恥)という学術用語が広く知られるようになりました。「empathic embarrassment」の訳語です。
この感情については以前からネットで語られていましたが、「共感的羞恥」という用語は知られていませんでしたし、独自に名前がつけられることもありませんでした。
それに対し中国では、学術用語とは別に「尴尬症(尴尬恐惧症)」という名前が付いています。近年できたネット用語のようで、次の二つのページに説明があります(『人民中国』のコラム「流行語掲示板」では、ほかに、傲娇(ツンデレ)、反差萌(ギャップ萌え)、壁咚(壁ドン)なども取り上げています)。
尴尬症_人民中国
キーワードチャイナ 尴尬(gān gà) 決まりが悪い 気まずい - 娱乐日语 - japan.visitbeijing.com.cn
「尴尬症」とは別に、2014年のこちらの論文では、「Empathic Embarrassment」の訳語として「共情性尴尬」という言葉が使われています。
文章摘要信息--观点采择对共情性尴尬的影响:共情反应与尴尬类型的不同作用
次の記事では、重慶医科大学付属第一医院精神科の医師が、尴尬恐惧症(尴尬症)について、「学术上并不存在(学術上は存在しない)」と答えています。精神医学と心理学の守備範囲の違いもあるのかもしれませんが、「empathic embarrassment」という用語は、中国でもあまり知られていなかったようです。
尴尬恐惧症上身 别人出丑自己却感同身受-中新网