「飛行機雲」の古い用例
次のツイートを見て「飛行機雲」の初出に興味がわいたので、少し調べてみました。
https://twitter.com/PanthertypeF/status/745234605620375553
"飛行機雲" - Google 検索
Googleブックスでの1901-1955年の検索結果。
「飛行機雲」でないものも混じってますし、発行年度も信頼できるかどうかはわかりません。
谷崎潤一郎の疎開日記(その一)
1944年11月24日の日記。発表されたのはたぶん1947年。
「程なく錦ヶ浦の上空に飛行機雲現れ頭上に爆音きこゆ」「後部より吐くガスが飛行機雲となりて中天に鮮やかなる尾を曳く」
水晶語り。: 内田百閒『東京焼盡』を読む。今は昭和何年くらいかな
1945年4月2日の日記。出版は1955年。
B29一機快晴の空に四本の美しい飛行機雲を曳きて頭上を通り過ぎた。
原民喜 壊滅の序曲
1949年。
「空に残る飛行機雲をみとれた」「B29も、飛行機雲も、この街に姿を現したのはこれがはじめてであった。――昨年来、東京で見なれていた正三には久し振りに見る飛行機雲であった。」
新村出『語源をさぐる(1)』
1951年。引用は旺文社文庫(1981年)72-73ページより。
「雲の語彙に「迷迦名彙」と名づけて、これを編纂したのが昭和十三年の秋のことである」「戦争の最中には、飛行機雲という名称が生れ、戦後には原子雲というようなおそろしい名前も生れ、これらもこの中に編入してある。」