上記まとめのはてなブックマークで、関連情報のあるページを紹介したところ、たくさんのスターをいただきました。ありがとうございます。
ブックマークでは字数上2件しか紹介できなかったので、もう少し詳しく書いてみます。
わたしがこの件を知ったのは、昨年の3月頃だったと思います。当時、2010年の France 24 の報道が、ツイッターやはてなブックマークで若干話題になっていました。
Katanga's forgotten people - France 24
三浦記者が「非常に残念なことに、一部の海外メディアでは、当時鉱山では日本人遺児の殺害が行われていたとの報道がなされています。しかし、私の1年に及ぶ取材ではこれらの事実はまったくでてきていません」と書ているのは、この報道のことなどを指していると思われます。
ウィキペディア英語版では、France 24の報道内容に沿った記述がなされています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Afro-Asians#Katanga_Afro-Japanese
詳細が気になって検索してみると、日本カタンガ協会の田邊好美氏のブログ記事が見つかりました。
一つ目が、この問題のまとめ。二つ目が、テレビ取材について。三つ目が、放映ではカットされてしまった件についてのものです。
アフリカの星 Etoile d'Afrique: 10月2日 日本人を父親とし、コンゴに置き去りにされた子供たち enfants japonais abandonnes au Congo
アフリカの星 Etoile d'Afrique: 11月13日~22日 『世界ナゼそこに?日本人』 Pourquoi es-tu dans ce coin du monde ?
アフリカの星 Etoile d'Afrique: 3月21日 「世界ナゼそこに? 日本人」 「Un japonais, pourquoi dans ce coin du monde ?」
田邊氏は次のように書いています。
「娘たちの年齢は、そのとき14歳、15歳であった。これは日本では犯罪である。相手の日本人は若く20、21歳の男性もいたが、多くは30代、40代の男たちである。日本でも妻帯者である。コンゴ側にとっては日本に妻がいても違和感がなかった。一夫多妻がごく一般的に見られるコンゴ社会である。」
妻帯者の場合、日本の感覚では「結婚」にはならないように思われます。このあたりで双方に認識のずれがあったのかもしれません。
ただし、日本人側が結婚だと思っていなかったとしても、コンゴ側ルールを適用すると結婚ですし、逆に日本側ルールを適用すると年齢がアウトになります。
日本大使館・外務省を通した連絡に対し、日本鉱業は、「個人の問題であり、会社としては介入しない」と回答したそうです。
三浦記者もツイートで紹介している日本食食堂は、田邊氏によれば、「 日本のある財団のトップの方が、ムソシの子どもたちの話を日本大使閣下から聞き、ポケットマネーを出してくれた。その資金が食堂開店のベースになっている。去年8月に開店したが経営はまだ軌道に乗っていない。」とのこと。
ちなみに、田邊氏を取材した番組の放映内容は次のような感じです。
[世界ナゼそこに?日本人?知られざる波瀾万丈伝? 【ナゼか未知の国に暮らすワケあり日本人2時間スペシャル!】 ]の番組概要ページ - gooテレビ番組(関東版)
3月1日|佐藤慧 -世界に魅せられて-
ジャーナリスト佐藤慧氏による2011年の取材メモ。「詳しくはいずれ記事を書くのでそちらで。」とありますが、記事になったのかどうかはわかりませんでした。
第 12 章 ザイールに進出した日本企業
背景にある当時の状況を解説したページ。ザイールというのは当時の国名。
ここに書かれているような治安状況からすると、意図的にではなく子供と別れることになってしまった父親もいるのかもしれません。
モブツ・セセ・セコ - Wikipedia
当時の大統領。「東西冷戦を利用して、アフリカにおける反共の砦を以て任じ、その見返りに西側先進国からの支援金を一手に引き受けて、そのほとんどを着服した。またその権力基盤は、鉱山会社の利益に支えられていた」「モブツの不正蓄財は総額およそ50億ドルといわれ」
日本人の話とは別件ですが、コンゴ民主共和国は今でも大変な状況で、その背景には、やはり鉱物資源があるようです。一つ目のリンク先は三浦記者ツイートのまとめ。
朝日新聞三浦記者が取材した、アフリカ中部のコンゴ民主共和国でレイプされた女性たちを守る病院。 - Togetterまとめ
「性器の傷跡を見ればどのグループの仕業かわかる」デニ・ムクウェゲ医師がコンゴの紛争資源と組織的性暴力について語ったこと - HIROKIM BLOG / 望月優大の日記