アメリカの「fake geek girl(ニセオタク女子)」問題
【追記】文中で「オタクを自称する女性」という表現を使っています。「自称」という言葉はニセモノというニュアンスを持つことも多いですが、本記事では、自ら称しているというだけの意味で使っており否定的な意味はありません。誤解の無いように念のため追記しておきます。
なんかヒューゴー賞が大変なことになっているようです。
アメリカのオタク界における男女間の問題としては、今回紹介する「fake geek girl(ニセオタク女子)」問題というのがあります。
ヒューゴー賞の問題が、作品内での男性と女性の役割の問題であるのに対し、「fake geek girl(ニセオタク女子)」問題は、現実のオタク男性とオタク女性の間の問題です。
どんな内容かというと、オタクを自称する女性や女性コスプレイヤーに対し、どうせ作品自体には興味ないんだろ、このニセオタク女子め、そんなにちやほやされたいのか、こっちくんなー、ってやつです。
日本でも似たような問題がないわけじゃないんですが、アメリカの場合、ガチでケンカを売る男性が結構いるようで殺伐としています。
いつごろからそういう状況になっているのかはわかりませんが、「fake geek girl」という言葉が広まり、かなり荒れた状態になったのは、2012年のことです。
ちなみに、論争の口火を切る形になったらしいTara Tiger Brown氏は女性です。
Why The "Fake Geek Girl" Meme Needs To Die
Fake geek girls - Geek Feminism Wiki
2012年3月 Tara Tiger Brown氏 Dear Fake Geek Girls: Please Go Away - Forbes
2012年7月 Joe Peacock氏 Booth babes need not apply ? GeekOut - CNN.com Blogs
2012月10月 So, The Back Cover Ad on Batman This Month Is a “Fake Geek Girl” Joke | The Mary Sue
2012年11月 Comic Book Illustrator Tony Harris Hates Women (Cosplayers)
アメリカのオタク男性の女性観に関しては、映画『ナーズの復讐』(1984年)などに見られる、体育会系のジョックどもから金髪ナイスバディのチアガールを奪い取らなきゃ、という考え方の問題もあるのですが、それに関してはまた別の機会に。