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「軽率に」の用法変化と「噴飯物」の用法変化

言葉
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※別サイトから移動しました。

2014-08-26
更新 2015-02-25



「軽率に」という言葉に、新しい用法が出てきているとのこと。ネガティブなニュアンスがなく、「気軽に」などに置き換えられるような使い方です。原義をひねった使い方をするネットスラングの普及により、原義の方まで揺らいできているようです。

そういえば、「あざとい」でも同じような話が出ていました。ただしこちらは「軽率に」と比べると、用例からは、意図的にひねった使い方なのか誤用なのか読み取りにくい感じです。



原義をひねった使い方をするネットスラングといえば「けしからん」がありますが、こちらは、今のところ原義は揺らいでいないように思われます。



本来の「けしからん」って今でも使われているんだろうかと思って検索してみると、結構用例はありました。「○○が××なのはけしからんという人がいるが」のような使い方が多くて、自分自身の怒りを表す用例は少ないようです。

ところで、去年(2013年)は「噴飯物」の用法が話題になりました。

[pdfファイル] 平成24年度「国語に関する世論調査」の結果について




「噴飯(ふんぱん)もの」を誤用している人が半数もいるらしい



こちらのページに次のような意見があります。わたしもこれと同じ考えです。

しかし「噴飯もの」は「おかしくてたまらないこと」という意味でしょうか。
抱腹絶倒の愉快なコメディ映画を褒める時に、「最高に噴飯もの」とか言いますか。
私の常識では、決して言いません。

本来の意味からは正しくても、ほめるときに「噴飯物」を使うのは誤解を生みかねない危険な表現だと思います。

「噴飯物」の使われ方は、噴き出すほど面白いという意味からひねって嘲笑するとき・怒ったときに使う → それが定着する → 純粋に面白いときには使わなくなる、というように完全に用法が変化したと思っているのですが、意見の対立があるのは興味深いことです。

ちなみに文化庁は、「本来とは違う意味」「本来の意味ではない」という表現は使っていますが、誤用の断定はしていません。

国語辞典を調べると、実際の使われ方を十分反映していない語釈が多かったのですが、『日本国語大辞典 第二版』の語釈の後半には「他人の笑いものになるようなみっともない物事。」とありました。